韓仏映画: 冬の小鳥

前からずっと見たいと思っていた映画です。

ちょっとタイトルがややこしくて、日本では”冬の小鳥”なんですが、韓国語のタイトルは、”여행자(旅行者)で、英語のタイトルは ”A Brand New Life”ですべて意味が違うんです。フランス語が、Une Vie Toute Neuveなので、多分英語と同じ意味。

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どのタイトルも、違いすぎて、しっくりくるような来ないような…。”アジョッシ”でも重要な役を演じている、キム・セロンちゃんが主演です。この映画を見ようと思った時は、アジョッシのことしらなかったけど、アジョッシを見て余計に見たくなりました。

監督は、ユニ・ルコントさん。彼女が韓国から養子としてフランスにもらわれていった
実体験を映画にした彼女の思いのこもった作品です。ネットで素敵なインタビューを見つけました。勝手ながらリンクさせていただきます。これを読んで、監督の映画への思いと理解が深まりました。

REAL TOKYO - 016:ウニー・ルコントさん(『冬の小鳥』監督・脚本)

(携帯からだと見られないかも。でも、是非読んでいただきたいインタビューです)

ストーリーについて触れていますので、知りたくない方は、これから先は読まないほうがいいかも。父親に連れられて、9歳のジニが孤児院にやってきます。日本人の感覚的にいうと、昭和の香りがそこはかとなくします。ジニは、いつか父親が迎えに来ると信じて、かたくなに自分の心を閉ざしている。でも、優しいヌナに助けられてだんだんなじんでくる。

孤児院は、もらわれてかないと出ていけないという厳しい現実がある。足の悪い年長の子は、メイドとしてもらわれて行く。不本意でも、悲しくても、それを甘んじて受けなくてはならない辛さ。また、大好きだったオンニは、一生懸命アピールして、アメリカ人の夫婦に養子にもらわれて行く。一緒に行こうといわれていたのに、一人で行ってしまった…。

若い頃からこんな辛い体験をしている子供達が、昔も今も居るのでしょうね。貴重な食事を投げ飛ばしたり、もらった人形を八つ裂きにしたり、自分の怒りを上手くリリースできなくてどんどん破壊的になっていくるジニ。自分が孤児になったことをどうしても受け止められない。

私が子供だったら、耐えられない気がする。でも、耐えられないとかじゃなくて、耐えなけれがならなかったのでしょうね。いい大人になっても、小さい事に怒り狂い、悪態付きまくる自分がとっても情けなくなりました。

セロンちゃん、小さくて、寂しそうで、悲しそうで、たよりなさそうで、ジニそのものになりきってます。言葉は多くないけれど、彼女の表情はとても魅力的です。

その後、フランス人夫婦にもらわれて一人で渡仏したジニ。いろいろな思いを抱えてフランスへ行った監督の静かな悲しさが伝わる映画です。5点満点で★★★★。
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by the_big_blue | 2011-09-25 14:56 | K-POP, drama, movie