静かで切ない戦争映画 ”ぼくの神さま”

b0021101_2385091.jpgたまたま図書館で借りてきたDVDは戦争の映画でした。今日は終戦記念日。といいつつも、何をしたかというと、恥ずかしながら何もしていません・・・。

"ぼくの神さま”を見ました。

主演は、あのシックス・センスの名子役、ハーレイ・ジョエル・オスメント。彼が主役のロメック役。神父役に、ウィレム・デフォー。1942年、ナチ侵攻が進み、ユダヤ人の強制連行が始まっていた。11歳のロメックは、ユダヤ人狩りを逃れる為に、ポーランドの田舎の小さな村に預けられる。預けられた農夫には2人の兄弟ヴラデックとトロがいた。兄はロメックに辛く当たるが、弟のトロは好意的だった。小さい喧嘩や事件はあれど、子供たちは素朴な村の暮らしを送っていたが・・・。

この映画の主役は、ロメックだろうが、疎開先での主役はトロかもしれない。純粋で、可愛い、ロメックにも優しかったトロ。しかし、トロは、みんなでイエスと使徒ごっこを始めてから、その遊びにのめりこむ。イエスになると思いつめた頃からおかしくなっていく。7歳のトロには現実があまりに耐え難かったのか。彼の青い瞳は遠くを見透かす大人の目のようだった。バカなトロ。ナイーブ過ぎたのだろうか、純粋すぎたのだろうか。

戦争は心をゆがめる。簡単にいくことが簡単でなくなり、当たり前のことが当たり前でなくなる。そして、みんな自分の事しか考えられなくなる。でも、みんな憎みあっているかというとそうではなく、根は悪いわけではない。映画の中で、理不尽な事に怒り、差別や裏切りに怒っていた自分だが、実際自分がその立場に置かれたらどうだろうか?絶対裏切らないといえるだろうか?裏切られないといえるだろうか?裏切り、復讐。戦争は人間を変える。そうならなくて良かったはずの人までも変えてしまう。

この静かな自然の中でも、恐ろしい感情は育っていく。この映画は、静かでありながら、じわじわと切なさが沸いてくる。人が人を殺す戦争は恐ろしい。そして、もっと恐ろしいのは、生きている人間の心を蝕んでいく心が怖い。それを言いたかったのだろうか。

ちなみに、原題の”EDGES OF THE LORD”とは、神の祝福の及ぶ切れ端という意味だそうだ。この映画では、この田舎のことをさしているそうです。

予告編を映画館で見た気がするのでdすが、映画自体はさほど評判にはなっていなかった気がしますが、なかなかの秀作です。5点満点で★★★1/2。
[PR]
by the_big_blue | 2005-08-15 23:02 | Entertainment