韓国映画: おばあちゃんの家

b0021101_23544951.jpg"おばあちゃんの家”という映画を見ました。これは以前に新聞でこの映画の紹介の記事を読んでずっと気になっていたのです。あらすじは、母親が職探しのために、少年を田舎の祖母に預けます。二人は初対面。超ド田舎で、水も電気も無いような所へ都会のソウルから甘やかされたもやしっ子が来るわけです。田舎くさい、耳も聞こえないし、話も出来ない、字もかけない祖母のことを、孫はバカにして、反抗的な態度を取りまくります。おばあちゃんの靴を隠したり、とにかく最低のガキ!なのです。映画の落としどころは、見なくてもわかりますよね?最後には2人の心が通じ合ってめでたし、めでたし。観客は涙を流すというまさに予定調和的結末なんですけど、やっぱり、私も泣いちゃいましたし(苦笑)。

祖母の優しさ、思い、年をとるということがどんなことか全く分からないクソガキ。この子、演技が上手い。だから憎たらしくて、1時間半の映画のうち、1時間10分はこの子のことを、ず~~~~~~っとクソガキと思い、ムカムカしながら見ていた。そこが、この映画の難点です。いい映画なんだけど、むかついている時間のが長いのよ。何度もあのクソガキの頭、ぶん殴りたくなったし。

でもね、ここに出てくるおばあちゃんがいいのです。品の良い顔をしている。家なんか傾いちゃってて、かなり貧しいのだけど、一生懸命生きている。腰も直角にまがっちゃってるし、服もぼろぼろだけど、孫に少しでも不自由させまいとすごく気を使っている姿が辛いほどけなげ。おばあちゃんをみていて、自分の母方の祖母を思い出してしまった。思えば、子供のとき、おばあちゃんの気持ちなんて考えてなかった気がする。おばあちゃんが良かれとおもって一生懸命やってくれたことを、当たり前と思っていたと思う。優しくしてくれてても、うざいと思ったり、気づいてなかったのかもしれない。私こそ、ここで”クソガキ”とか何度も書いてるけど、自分もクソガキだったかもしれない。そういうのを思い出して、涙が出てしまった。この映画をみて涙する人は、みんな自分の祖母を思い浮かべて泣くんだろう・・・。何も言わないおばあちゃんの無償の愛が、いとおしく、哀しく、切なかった。5点満点で★★★。中国映画みたいな、日本映画みたいな映画だったなぁ。

*PS*
この映画は、NHKのハングル講座のテキストの中のエッセーでも紹介されていました。だから余計見たかった。

エッセーでは、韓国人の相手との付き合い方の例として出てきます。”暴れ牛が来るぞ~”と狼少年をやって地元の男の子をだました少年が、今度は自分が牛に襲われそうになります。そこを地元の少年に助けられ、謝る少年に、地元の少年は”二度も謝ること無いさ”と言うのです。ここが韓国人らしさだと解説されていました。日本人の感覚だと、謝って当然という発想ですが、韓国では、2度も謝るなんて、水臭いじゃないか!という感覚だそうです。韓国の人は、一旦心を許すとそうらしいですね。面白い。

去年、テレビのハングル講座を担当されていた小倉先生の韓国論の本に書いてあったのですが、韓国では、”ウチ”と”ソト”の関係がすごくはっきりしているそうです。”ウチ”のエリアにたいしては、礼儀を守るし、やさしいし、世話も焼く。両親、家族、友達。でも、”ソト”のエリアではそれは適用されないそうです。街中で平気でごみを捨てたり、つばを吐いたり。韓国の人って礼儀正しいわけぇ??って思うことあるじゃないですか。つまり、世間は”ソト”だから、”ウチ”とは違うという考えなんだそうです。

また、儒教の国韓国では、本音と建前の二面性を嫌うそうです(日本人ね!)。だから、日本人みたいに誰にでもニコニコ笑ったりしない。しかし、あたしからみりゃ、ウチとソトや、整形美人も二面性じゃねぇかと思いますが、彼らの中ではそうではないようです(笑)。見かけは良く似ているのに、西洋人からみたら区別がつかない日本と韓国ですが、やっぱり違う。おもしろいですね。
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by the_big_blue | 2006-11-02 00:12 | K-POP, drama, movie