映画:Rize (ライズ) - ドキュメンタリー

b0021101_20215087.jpg新聞で広告を見たことがあって、鍛え抜かれた身体がとても美しく、印象的だった。ただのダンス映画かと思って借りたのだけど、ドキュメンタリーだった。

すごかった。彼らの気持ち、私は理解するとかそういうレベルじゃないかもしれない。人種差別を(日本にいる限り)受けることもないし、学校にギャングはいないし、貧民窟とかゲットーに住んではいないし、普通に暮らしていれば普通に育つようなところにいる。LAと聴くとハリウッドとか映画スターばかりを思い浮かべるけど、あれだけじゃないんだねぇ。ダンスがあったから、ギャングにならないで済んだと言っていた。街を歩いていて、いつ撃ち殺されるか分からない。そらが普通の場所。奇麗事じゃなくて、そういう世界の話。そこでのいろんな鬱積した怒りや、気持ちをダンスにぶつけている若者達のドキュメンタリー。まさに魂から沸きあがる力がダンスになって出てくる、そんな感じ。クラブとかで踊るためにかっこつけて踊るのとは違う、動物的なダンス。まじ、早まわし見てるかと思った。

ゲットーで育つ子供達に希望を与えているのが道化師(クラウン)のトミー。オリジナルのアイディアで1人で道化師の仕事を始め、誕生日などのイベントで仮装に独特のメイクアップとダンスでみんなを喜ばせることをしているうちに、一緒に踊る子供達が増え、いまではロサンゼルスには50以上ものクラウンの団体があるそうです。クラウンの団体のほかに、クランプという別のダンスの団体もあり、そのメンバーの子が”ゲットーのバレエ”だと話していた。なるほど。

ダンスで鍛えた筋肉の美しいこと。ここから将来のスターが生れるのかもしれない。黒人の人たちって、やっぱり白人やアジア人ではどう努力しても出すことが出来ない生まれながらの何かがあるのかなと思った。日本人が(最近の子は分からないけど)、盆踊りとか演歌のリズムにいやいやでも簡単にノレてしまうのと同じに。

でも、綺麗なお話だけで終わってない。がんばってクラウンとクランプの戦いに勝利してみたら他の人からうらまれたり、抗争になりそうになってたし、家が強盗にあったり、なにもしてなくても殺されるかもとおびえる日々は続く。生きるっていろいろなんだなぁ。どこにいようと、自分のいるところでがんばるしかないんだよね。ハリウッドとは違う、商業主義のヒップホップとも違う、オリジナルの自分達だけのダンスを踊っていることに誇りを持つ彼らは綺麗だ。そのまま貫いて欲しい。Tommy the Clownがんばれ。5点満点で★★★。若さが、まぶしかったです(苦笑)。

Rizeって、どういう意味だろうと思ってたら、這い上がることだって。納得。Rise upのことだね。
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by the_big_blue | 2007-09-08 20:53 | Entertainment